ネットにおける誹謗中傷の事例は、近年、右肩上がりに上昇しつつあると言われています。これは、かつてホームページや掲示板などが爆発的に普及した時と同じように、昨今ではツイッター・ブログ・フェイスブック・ミクシィなどの個人情報発信ツールが登場し、この環境を加速させているそうです。ネットの誹謗中傷における事例の中には、訴訟にまで発展した案件もあり、例えばネットで、企業に対する根拠の薄い誹謗中傷を書き込んだり情報発信し、結果として訴えられる（もしくは訴訟の警告を受ける）という事例も、近年では珍しくありません。

しかし、こうした誹謗中傷に対して、できれば法律に訴えるような手段は取りたくないというのが現実です。その理由は簡単で、ネットにおける誹謗中傷に対し、事例ごとに訴訟していたら、訴訟費用がかさむどころか、イメージや信頼を損なう可能性があるためです。「正当性を訴えるなら裁判で戦うべきでは？」と考える人も多いと思いますが、必ずしも法が全てを解決してくれるかというと、実はそうではないのです。

確かに、損害賠償を命じることで、誹謗中傷における損害を取り戻すことができるかもしれませんが、その多くはお金による保証であり、失った信頼を取り戻すためのものではありません。そもそも信頼というのは、長い時間をかけて構築していくものです。つまり、訴訟をしても「失った時間」を取り戻すことは極めて難しいのです。

そうであれば、誹謗中傷に対しては、それが極めて悪質であれば法に訴えると同時に、可能な限り、信頼を失わない対策をすることが求められます。その方法のひとつが、ネットにおける風評被害の対策です。

例えば、掲示板・ブログへの書き込みであったり、誹謗中傷が検索エンジンで表示されないようにしたり、・・・そういったネットユーザーへのフォローを行うことが、誹謗中傷において被害を最小限に抑える方法と言えます。

ところが、こうしたネット対策を行う上では、知識・ノウハウ・経験はもちろんのこと、一般的には多くのコスト・リソースが必要となります。もちろんお金には代えられませんが、できればコストは抑えたい所ですよね。

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